造作譲渡手数料

居抜き物件とは、一般的に床や天井、壁、トイレ、エアコン、厨房設備や美容設備など、店舗内の設備が残っていて、今すぐにでも開店できるような状態の物件のことを言います。本来、店舗物件は退去時には、借りる前の改装等の全く手を加えていないスケルトンの状態で返すべきです。しかし、現状復帰工事には費用がかかる上、次に借りるテナントが再び手を加えるとなると、二重で費用が発生してしまいます。

そのため、「物件の所有者」「退去するテナント」「新規に出店するテナント」の三者で合意が成立した場合に限り、居抜き物件の取引をすることができます。このような物件をうまく活用することで、飲食店や美容院など、新規開業の資金を節約することができ、また、オーナー側は次の借り手が見つかるまでの時間を短縮できるというメリットがあります。

取引を行う際に、退去するテナントの設備を譲り渡す費用が造作譲渡費用にあたります。造作譲渡の契約を行う際に、造作（設備）を譲る方と、造作を譲り受ける側との双方が造作譲渡契約を行う業者に支払う手数料が造作譲渡手数料です。一般的には最低10万円から50万円程度、もしくは造作売買代金の10％前後になります。長い間次の借り手が見つからない物件の場合は、造作費用は次第に安くなっていき、最終的に無償提供という場合もあります。

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